業界への貢献度は高いのにこういう状況になっているというのが、素人にとってはなかなかに難しい話ですよね😥
2023年あたりから続々と
レイオフ
が実施されているゲーム業界・・・最近ではマイクロソフトさんのゲーム部門が大規模レイオフを実施したり、先日は
・SIEさん
・EAさん
などの大手もレイオフを発表したりと、不安になるニュースが続いていますね。
特にSIEさんやマイクロソフトさんは、スタジオ買収を進めて拡大しようとしていた矢先に今回のレイオフとなっているわけですから、買収された身としてはたまったものではないですよね💦
なぜに現在、これほどレイオフが実施されているのか、ゲームユーザーも改めて知ってみましょ。
その前に・・・「リストラ」と「レイオフ」の違いについてサラッと。レイオフのほうが「解雇」を意味する
本題に入る前に、
「リストラ」と「レイオフ」
の違いについてサラッと確認してみましょう🤔
まず「リストラ」ですけれども、よく日本では従業員の「クビ」の意味合いで使われることはありますが・・・実際には、
事業や組織の再編成
を意味しているそうです。
仮に企業の事業が順調だったとしても、効率化やコスト削減のために再編成をする場合がリストラ・・・リストラクチャリングというそうですな。
なので、従業員の「解雇」=リストラではなく、「配置換え」や「再教育」もリストラという意味には含まれるそうです😮
対して、「レイオフ」のほうが直接的に「解雇」を意味していまして、
企業の経済的な困難、事業縮小
などの理由で従業員を解雇することを「レイオフ」というそうです。
ただ、色々と状況が改善したときに「再雇用」する場合もあるみたいですね。
本当にざっくりではありますが、これが「リストラ」と「レイオフ」の違いのようです。
2024年に入ってからもSIEやEAのレイオフが発表。プロジェクトの開発中止も
さて、本題に入りまして・・・ちょっと前にマイクロソフトさんのゲーム部門が、
1900人ほど
の大規模レイオフを実施すると話題になっていましたけれども。
2023年から続いている大手ゲーム企業のレイオフは、2024年になってからも続いておりまして・・・先日はSIEさんが
900人規模
の人員削減に着手したと発表。
【SIEコーポレートブログ】
ソニー・インタラクティブエンタテインメントはグローバル規模での構造改革を発表しました。詳しくはこちら⇒ https://t.co/eWokUbQ3Ci pic.twitter.com/jzqSH5DDrc
— プレイステーション公式 (@PlayStation_jp) February 27, 2024
また、EAさんも
670人規模
の人員削減を行うと発表しました。
SIEさんの場合は全従業員の約8%を削減、EAさんの場合は全従業員の約5%を削減することになります。
レイオフする理由として、「事業の成長、会社の発展」を今後も継続するため、というのが表向きな話なのですけれども・・・裏を返せば
現在抱えている人数のまま今後はやっていけない
ということになります😥
ちなみに、SIEさんは今回のレイオフにより、PlayStation Studiosも含めた人員削減を実施するほか、イギリスに所在するるLondon Studioを閉鎖することを発表。
内容は明らかになっていませんが、一部プロジェクトの開発中止も発表されました。
また、EAさんはRespawn Entertainmentさんが開発していた「スター・ウォーズ」のFPSプロジェクトが開発中止となったほか、
Battlefieldシリーズのストーリーモード専門スタジオ「Ridgeline Games」
を閉鎖することが発表されています。
なぜゲーム業界のレイオフが多発しているのか。株主が得する仕組みになっているらしい・・・
ということで、ここしばらく大手のゲーム企業がレイオフを実施しているわけですが、なぜに今回そんなレイオフが行われているのかというと、
コロナ需要の反動
が大きく影響しているみたいですな。
そもそもゲーム業界は、
生産のピーク時に従業員を増員・雇用する
という仕組みを取っているそうです・・・定期的に「スタッフ募集」をするのはそのため。
この仕組みですが、逆を言えば
ピークを過ぎたら人員が余る
ことになりまして・・・たとえば今回の場合、コロナ需要で人員を増やしたと思いますが、それが落ち着いた結果、アイドル状態の人たちが増えることになります。
こういった「アイドル状態の従業員」が増えてくれば、
活動していないのに企業が出費する
ことになるわけですから、今後を考えたら、そこを削減することも1つの案として出てくるわけです。
もちろんこの他にも、あまり機能していない部署を削ったり、売れない可能性が出てきたプロジェクトをストップさせるということも行われるわけですが。
これらのレイオフや再編成を実施した結果、どこが得するかというと、企業ではなく
株主
だそうですね😅
企業は資金を確保するために、株主からの支援を受ける必要があるわけですが・・・その株主からの評価を得るために分かりやすい指標となるのが、なにか行動を起こしたことで
利益率
がどれだけ高くなるか、もしくは改善されるかという部分だったりします。
この利益率の低下はもちろんのこと、しばらくの間同じ利益率を安定していたとしても「今後の成長が期待できない」として見限る株主が出てきてしまうわけで、そうなる前に「今後はこれだけ利益率が改善されるよ!」と見せる必要があると。
でも、ゲーム業界の場合、たとえば「期待の新作」が開発されていたとしても、今すぐの利益率に直結するわけではありません。
この期待の新作が、期待通りに売れたときに初めて利益になるわけですから、そのときが来るまでは不確定要素になります。
となると、
これを行えば確実に利益につながる
という情報を見せる必要があるわけですが、そこに出てくるのが「レイオフ」や「企業再構築」ということになるわけですな🤔
もちろん、それをやった結果、今後改善されるのかについても不確定ではあるのですが・・・
これだけ出費を削減できる
ということは確定するわけですから、株主に分かりやすい情報になるわけです。
ゲームユーザーにとっては、面白いゲームが遊べたらいい!と思うかもしれませんが、そのために企業側は色々と苦悩して、決断する必要があるわけですね・・・難しいもんですな。
あとがきっくす
ということで今回のまとめ・・・
・「リストラ」は企業の再編成、「レイオフ」が解雇の意味
・2024年に入っても、SIEさんやEAさんといった大手がレイオフを実施
・今回ゲーム業界全体でレイオフが多発している理由の1つは「コロナ需要の反動」
・レイオフの実施は、企業の再編成だけではなく「利益率の改善」を株主へ共有しやすいという理由もあるらしい
という記事でした。
売れるゲームができなければ大きな利益にならないですし、それを作るためには人員が必要ですし・・・難しい業界ではありますよね。
ここ数年、リアルなゲームが開発できるようになってきた反面、開発コストも大幅に上がってきているみたいですし。
また、ゲーム開発者も増えてインフレしてきてもいるみたいですから、こういった部分も影響してくるのでしょうな😢
今後、ゲーム業界全体がどうなっていくのか気になりますね。