雑記

国内版ゲームの規制や発売中止の話に出てくる「CERO」がどんな機構なのか気になる。ちなみにIARCとの違いって何だろな?

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「こういう理由だからダメ!」ということがユーザー側にも分かればまた違った評価になりそうだよね・・・でも、イチャモン付ける人は付けるか(;^ω^)

最近、「The Callisto Protocol(カリストプロトコル)」の国内版が発売中止になったり。

リメイク版「デッドスペース(Dead Space)」がPC版だけでの発売になったりしていますが・・・そこに絡んでくるのが

CERO(特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構)

という審査機構ですな。

何かしらのゲームにおいて「規制がされた!」「遊べなくなった!」ということがあった場合、大体の矛先がCEROさんになっちゃうのですが。

そもそもCEROさんはどんな機構で、どんな考えで審査をしているのか・・・ということを、以前Game*Sparkさんがインタビューしていて、自分もちょっと気になったのでご紹介。

また、最近日本でも採用されている

IARC(国際年齢評価連合)

もなんなのか気になったので、合わせてご紹介!


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そもそもCEROというレーティング機構はなぜ生まれた?

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さてさて、CEROさん絡みで記憶に新しいのは「The Callisto Protocol(カリストプロトコル)」の件ですな。

デッドスペースに関わったスタッフの新作ということで期待されていた今作ですが、

CEROレーティングを通過できなかった

という理由で、国内版は発売中止となりましたな。

他にも、例えばバイオハザードシリーズなども海外版と違った表現に変えられていたり・・・こういう作品が好きな人にとっては満足に遊べない状態になることがあり。

結果、CEROさんを憎む人が増えている気がします(;^ω^)

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そんなCEROさんは2002年に発足し、2003年にはNPO法人として認証された機構だそうですね。

当時、ゲーム技術の進歩やユーザーの年齢層が拡大したことで、ゲーム内容や表現が多様化・・・要はどんどんリアルになっていくことで、

青少年に与える影響

が問題視され、その配慮を求められる様になったことが始まり。

これは個人的なイメージですけれども・・・昔のゲーム機は、例えば「人を刀で斬る」ゲームがあったとしても、まだ

人っぽいキャラクターが斬って、斬られている

くらいの認識しかできなかったのに対して、そこから技術が進歩していき

人が斬って、斬られている

と感じるようなグラフィック、滑らかさになってきましたな。

このリアルさで「感情移入してしまう」可能性が高くなってきたため、こういった審査機構が生まれたのかなと。

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ちなみに、日本はCEROさんですけれども、各国でもこういった審査機関は存在し、例えば米国には

ESRB(エンターテインメントソフトウェアレイティング委員会)

がありますな。

こちらは1994年に発足した委員会とのことで、日本でもこういった世界の動きに合わせていったのでしょうな。


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審査はどうやっているの?

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ということで、「よろしくなさげなゲームから青少年を守る」ことが目的のCEROさんですが。

そのゲームをどうやって審査しているのかというと、個人の裁量や見解はほぼ入らず

専門の研修を修了した熟練の審査員が、審査基準に基づいて審査

しているんだとか。

で、その基準にもし満たしていない場合にどうするかについては、あくまで

企業側

が決めることで、そこにはCEROさんは関与していないとのこと。

その結果から、規制して発売するかそれとも発売を諦めるかは企業側なんですな。

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もちろん、政府や行政から何か言われているということもないそうで、あくまで「審査基準」の通りに審査。

この「審査基準」の詳細については分かりませんが・・・少なくとも、

ゲーム会社各位の合意を得て設定

された基準とのことで、これもCEROさん独自で行わっているわけではないみたいですね。

ちなみに、必要に応じて審査基準をアップデートしていく考えは持っているみたい・・・ですが、まあ緩くなることはないでしょうな(;^ω^)


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CEROは別に強制ではない・・・けれども?

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ここで勘違いしてはいけなのが、CEROさんの審査・・・実は

強制ではない

んですよね(;´∀`)

法的な縛りは特になく、CEROさんを通さなくても販売する事はできるのですが。

多分ですけれども、ここ20年近く運営していたCEROさんの影響力はすごいのでしょうね・・・通すか通さないかで

信用問題

に関わってくるのでしょうな。

ゲームをプレイする側から見れば「遊びたい!」が先行してしまいがちですが(笑)

市場を考えると、ここまで「CERO」という評価が当たり前になっている今、仮にCEROの指定が無い作品を販売したら、その時点で逆に

怪しい

となりますよね?

というより、買う側だけではなく販売する小売店なども「怪しい」となるでしょうから、売ってもらうこともできない可能性もありますし。

もし販売できたとして、それを買って遊んで何か影響があった場合は、そのゲーム企業や販売店が総攻撃を受けるでしょうな(;^ω^)

そう考えたら、企業側にとってはやらないというメリットがないので、やっておく・・・という感じなのでしょう。

まあ、クリエイター側からみたら規制を入れる必要が出てくるかもしれないので面白くないのかもしれませんが・・・。


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CEROとIARCの違いってなんだろな?

とまあ、そういった話もあってCEROさんの審査を受けている企業がほとんどなのだと思いますが。

ただ、最近は

IARC(国際年齢評価連合)

という海外の審査団体の基準を採用している場合もありますな。

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このIARCですけれども、例えば、北米や欧州はそれぞれ審査基準が違うわけで。

それぞれの審査基準で審査をする・・・でもいいのですが、もしこの「各国の審査基準」がもっとあった場合、1つのゲームに対してめっちゃ審査する必要が出てきますよね?

これ、なかなかに手間なわけで・・・じゃあ、各国の審査基準を統一して審査しよう!ということで連合を組んだのがIARCさんとなりますな。

IARCさんには

ACB(豪州)、DJCTQ(ブラジル)、ESRB(北米)、PEGI(欧州)、USK(独)

が参加していまして、日本のCEROさんは入っていないのですが。

最近は日本でもこのIARCさんの審査を採用する企業が増えていますよね・・・例えば任天堂さんとか。

まだまだ認知度が低いIARCですけれども、「あの任天堂さんがこの審査でOKなんだ!」「国内PSでも採用されている!」ということが広まれば当たり前になっていく・・・のかな?(笑)

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そんなIARCさんの審査ですけれども、とりあえずは

ダウンロード版のみ

に適用できるものになっていまして、パッケージ版は対象外。

また、パッケージ版とダウンロード版の両方を発売しているソフトも対象外になるそうですね・・・なので完全にダウンロード版のみに適用されます。

で、肝心の審査基準については、CEROさんより緩い・・・というわけではなく(;^ω^)

あくまで海外基準の審査になるので、

日本でOKだったものがNGになる

可能性もあります。

もちろん、日本でNGだったものがOKになる場合もあるので、どっちが良いとは言えない感じみたい。

ちなみに・・・CEROさんは結構手間のかかる審査手順を踏んでいるのに対して、IARCさんはちょっとした質問で終わるんだとか。

なので、パパッと発売できるメリットがある反面、クソゲーも普通に流通してしまう諸刃の剣だったりします(笑)

いずれにせよ、CEROがいい、IARCがいい・・・とは言えない感じですな(;^ω^)

とまあ、規制やら発売中止やらで矛先が向きがちなCEROさんですが、色々見ていると、別に好き勝手やっているわけではないよ?というのが分かりますね。

ユーザーやクリエイター側は「困る」と感じる場合があるかもですが、一応、こんな感じでCEROさんが動いているっていうことを、頭の片隅に入れておきましょ!

あとがきっくす

ということで今回のまとめ・・・

・CEROさんは2002年に発足した「よろしくなさげなゲームから青少年を守る」機構
・日本だけではなく各国に審査機関は存在する
・CEROさんは、熟練審査員が審査基準に則って審査している
・その審査結果による規制、発売中止には未関与、あくまで判断は企業次第
・政府や行政などからの要請も一切なし
・審査基準は会員となっているゲーム会社の合意で決められた
・CEROさんの審査は強制ではない・・・けれども、ゲーム企業の信用問題に関わる
・IARCさんは5つの審査団体の連合
・IARCさんはダウンロード版のみの審査で、パッケージ版は対象外
・IARCさんは海外基準の審査になるためCEROさんより緩いときもあれば、厳しいときもある
・IARCさんの審査は質問だけ・・・早く発売できる代わりにクソゲーも増えるかも?

という記事でした。

ちなみに、Z区分が生まれたのは「GTA3」が発売されてからでしたな・・・懐かしい(;^ω^)

個人的には、CEROさんが運営している意味は分かりますし、必要なんだろうなとは思うんですけれども。

ただ、ちょっと引っかかるのが

「なんでこれはOKで、これはダメなんだ?」

ということがあったりしますよね?

欠損するのはダメかと思いきや、クリーチャーだったら人型でも大丈夫とか。

なんなら、最近明らかになったリメイク版「デッドスペース(Dead Space)」の国内PC版が発売されるという話も気になるところ。

海外版と同じく規制無しでプレイできます!と言われていますが、これもCEROさんが審査しているんですよね(;^ω^)

で、なおかつコンソール版は発売できないっぽい雰囲気を出していますが、この基準がイマイチピンと来ていなかったりします。

PCはOKでコンソールがダメとか、それはなんでなんだろね?

多分、こういった「なんで?」と思ってしまうあやふやな部分があるから、矛先が向いている気がしますな。

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